今回はこのような悩みに答えていきます。
- おすすめのケーブルストリッパー紹介
本記事では電気工事で使用するケーブルストリッパーについて解説しています。
「ケーブルストリッパーのことが知りたい」
「おすすめのケーブルストリッパーを知りたい」
こういった悩みを持っていませんか?実はケーブルストリッパーには色んな種類があり、扱うケーブルの種類や太さによって使う工具が違います。
この記事では用途別に役立つケーブルストリッパーを厳選して紹介。現役の電気工事士だからこそのリアルな視点でお届けします。
【電気工事士】おすすめのケーブルストリッパー8選紹介
【手動式】HOZAN VVFストリッパーP-958
VVFケーブル専用のストリッパー。
・VVF1.6mm×2心〜2.0mm×3心
①輪作りプライヤー
②ケーブル切断カッター
③メモリ(寸法)表記
④ストリップアシスト用バネ
①輪作りプライヤー
輪作りは通常ペンチで作るものですが、この工具には専用のプライヤーが付いています。
②ケーブル切断カッター
ニッパーやペンチがなくてもケーブルが切断できます。切れ味が良くVVFケーブルであれば楽々切断することができます。
③メモリ(寸法)表記
5cm、1cm刻みで寸法を測ることができます。電気工事士の技能試験で、ケーブル剥ぎ取りを行う際に役立ちます。
④ストリップアシスト用バネ
心線に傷を付けにくくするため、ハンドルを握る手を緩めるとアシストバネが効いて少し開く構造になっています。
電気工事士の技能試験で役立つ工具。多機能でケーブル切断から被覆剥きまで、全ての工程を一本で行なえます。資格受験者は持っておいて損なしのアイテム。
現場でも愛用している職人さんは多い。
技能試験で活躍する反面現場では使い所が少なく、色々ある特徴も”器用貧乏”な存在になってしまいます。
現場では、場合により何十本も処理することになるので、後に紹介の機械式ストリッパーのほうが効率がイイと感じます。作業状況によって使い分けが必要。
▼参考動画
【機械式】ベッセル プロコン VA線ストリッパー (玄人魂)
機械式のVVFストリッパー。シースと絶縁被覆を2回のハンドル操作で剥ぎ取ることができます。
・VVF(VA線)/EM-EFF(エコ電線)
・1.6mmx2芯/2.0mmx2芯
・1.6mmx3芯/2.0mmx3芯
①VVF(エコ)ケーブルを用意に剥ぎ取り可能
②刃の切込み深さを5段階で調整可能
①VVF(エコ)ケーブルを用意に剥ぎ取り可能
VVFケーブルや処理しにくいエコ電線(EM-EEF)もカンタンに処理できます。
精密ブレードの精度が良く、剥ぎ取りの際にしっかりと被覆を押さえる構造になっているためストレスなく使うことができます。
②刃の切込み深さを5段階で調整可能
1番の特徴は切り込み深さの調整が可能なこと。
ケーブルはメーカーによって被覆の硬さが微妙に違うので、それぞれに対応できるのは嬉しい機能です。
VVFストリッパーといえばこのタイプで、現場のマストアイテム。
これを使うことで仕事効率は倍以上になると言っても過言はありません。
技能試験においては個人的には先程解説した手動の手動式VVFストリッパーより
コチラのほうが早く処理ができてオススメです。
すべての工具に共通することですが、しっかりとメンテナンスをしないと機能しなくなります。
機械式ストリッパーは複雑な構造をしている為、こまめな掃除や防錆スプレーなどで良い状態を保つことが大切。
また、剥ぎ取ったIVの被覆が中に詰まることがよくあるので注意。
▼参考動画
マーベル(MARVEL) ケーブルストリッパー MC-012
ビニル系丸形電線専用のストリッパー。
・対応電線外装サイズ:Φ4〜28mm
・対応心線剥ぎ取りサイズ:0.5〜5.5mm
①クルクル回すだけでカンタン剥ぎ取り
②心線ストリッパー機能あり
①クルクル回すだけでカンタン剥ぎ取り
ケーブルを挟んで回転させ外周に切れ込みを入れ、そこにスライドさせて被覆を縦割りにします。
②心線ストリッパー機能あり
0.5〜5.5mmまでの絶縁電線の剥ぎ取りに対応しています。挟んで引っ張るだけでカンタン作業。
丸形ケーブルを電工ナイフで剥ぎ取るには技術が必要ですが、この工具があれば
誰でもカンタンかつ安全に作業することができます。
心線剥ぎ取り機能は便利ですが、本数が多くなると専用のワイヤーストリッパーを使ったほうが効率が良いです。
あくまで数本処理する場合のお助け機能といった位置づけです。
▼参考動画
ベッセル(VESSEL) ワイヤーストリッパー ねじカッター付 電気工事士技能試験対応 3500E-3
様々な太さの絶縁被覆を剥くことができる多機能のワイヤーストリッパー。
・0.5mm〜2.0mmの絶縁電線に対応
①0.5mm〜2.0mmの絶縁電線に対応
②小ネジ・ボルト切断機能付き
③切断刃付き
④輪作りプライヤー
①0.5mm〜2.0mmの絶縁電線に対応
2.0mm以下の細い絶縁電線ならほぼ全て対応。また、柄の部分には心線対応表が付いています。VVFケーブルにも使えますが、HPやCPEVケーブルなどの弱電線の処理で特に役立ちます。
②小ネジ・ボルト切断機能付き
M3、M4の小ネジを切断することが可能。電気工事では配線器具を取り付ける際にM4のネジを使用します。その場合、取り付けネジの長さが合わない時の長さ調節に役立ちます
③切断刃付き
剥いた絶縁電線はそのまま切断することが可能。
④輪作りプライヤー
先端が輪作りプライヤーになっています。そのため「被覆剥き→輪作り→不要部分をカット」の作業が一本で可能。
手のひらサイズで持ち運びがしやすい。このサイズで多機能なストリッパーは他にはなく、愛用している職人さんを多く見かけます。
特に感じるのは、0.5mmまでの細い絶縁電線を傷付けずに処理できる安心感。これくらい電線が細くなると、ニッパーでは処理できないので必須の工具です。
手動式のため大量のケーブル処理には不向き。VVFケーブルの1.6mmや2.0mmにも対応していますが、効率面を考えれば機械式ストリッパーを使う方がイイです。
”VVF以外の細い電線専用”として使い分けるのが一番いいかも。
▼参考動画
ベッセル(VESSEL) ワイヤーストリッパー
ヨリ線専用のストリッパー。
・0.9/1.25/2.0/3.5/5.5(m㎡)
①ヨリ線の被覆剥き
②ストリップゲージのガイド付き
①ヨリ線の被覆剥き
ヨリ線の被覆剥き専用ストリッパー。
機械式VVFストリッパーと同様にハンドルを握れば、ヨリ線をカンタンに剥ぎ取ることができます。
②ストリップゲージのガイド付き
剥ぎ取り長さを調節するためのガイドが付いています。これでミリ単位の調整も可能になります。
専用工具ということもあり、その効果は大きいです。特にCVケーブルを多く使う場面ではニッパーやペンチと比べ作業効率が段違い。
「ヨリ線の被覆剥き専用」なので、作業内容によっては使用頻度が限られているのが実際。でも一本あるだけで効率は雲泥の差です。
▼参考動画
クニペックス KNIPEX 1695-01 ユニバーサルエルゴストリップ(SB)
・0.2/0.3/0.8/1.5/2.5/4(m㎡)
①あらゆる丸形ケーブルに対応
②シースの縦割りカット可能
①あらゆる丸形ケーブルに対応
VCTなどの一般的な丸形ケーブルを始め、LANケーブル・同軸ケーブルといった特殊なケーブルにも対応しています。通常はカッターナイフなどで傷付けないよう慎重になりますが、これならワンアクションで剥ぎ取り可能。
②シースの縦割りカット可能
シースを剥く距離が長い場合、縦割りカットが可能。挟んで引っ張るだけで剥けるカンタン仕様。実はこれ、カッターナイフの1番怪我しやすい作業なんです。安全面でもとても役立つ機能。
・手のひらサイズで高機能、特にLANや同軸ケーブルをカンタンに処理できるのは大きな魅力です。細い絶縁電線も傷付けることなく剥けるので、1つ持っておくと助かる場面が多い。
・用途がやや限定的。電気工事士は基本的には強電の作業が多く、このような弱電線用のストリッパーはそこまで使用頻度が高くないのが現状。とはいえ、あると無いでは効率よく作業できる範囲が全然違います。
▼参考動画
タジマ(Tajima) ムキチョッパ (ケーブルストリッパー) DK-MC40
はさみ型のCV、CVTケーブル専用のストリッパーで、手動で簡単に被覆剥きができます。
・100m㎡以下のCV、CVTケーブル
①丸形ケーブルのCV、CVTが簡単に剥ける
②ケーブルの中間剥きができる
①丸形ケーブルのCV、CVTが簡単に剥ける
通常なら電工ナイフやカッターナイフで被覆剥きをするCV,CVTケーブル。ですがこれらを使用する、にはケガのリスクや高い技術が必要になります。
一方で剥きチョッパーを使えば誰でも簡単に剥き辛いCV、CVTケーブルを処理することができます。特に幹線として使われるCVTは太くなるほど難易度が上がるため、ムキチョッパーの恩恵を受けられます。
②ケーブルの中間剥きができる
ケーブルには分岐させるように相互接続をする場合があります(画像ようなT型分岐)。その場合、ケーブルの先端ではなく中間を剥ぎ取ります。
その際にもムキチョッパーなら、楽に作業することができます。
なんと言ってもその携帯性の良さ、ニッパーやペンチと同じ感覚で扱うことができます。荷物がかさ張らず、使う場所も選ばないのでサッと取り出せてスグに使えるのは大きなメリット。
良くも悪くも”手動式”だということ。後述する「ムキソケ」があれば、スピードの面では劣ります。数本の処理では役に立ちますが、大きな現場になると数十本とCVTケーブルを扱う場面も少なくありません。状況に合わせた使い方が必要。
▼参考動画
タジマ(Tajima) ソケット型CV線ストリッパー ムキソケ
CVTケーブルの被覆剥きを自動化させる工具です。
・14/22/38/60/100/150/200/250/325 (sq)
①ドリル(インパクト)ドライバーにセットして使用する
②わずか1秒で剥ぎ取り、精度は一定で高品質
①ドリルドライバー(インパクトドライバー)にセットして使用する
ムキソケはドリルドライバー・インパクトドライバーにセットして使用します。
②わずか1秒で剥ぎ取り、精度は一定で高品質
CVTケーブルを電工ナイフで剥ぎ取った時と比べると歴然の差。
上記画像の通り、電動工具のトリガーを引けばわずか一秒でキレイに剥ぎ取りができます。
一瞬で剥ぎ取り出来るスピードと電工ナイフよりキレイに剥けることが一番のメリットです。
工期に追われる現場作業。特に盤結線は送電が近づき現場最盛期の時期が多いため、非常に役立ちます。
ドリルドライバー・インパクトドライバーが無ければこの工具の真価は発揮できません。
手回し機能があるもののこれは緊急用。