今回はこのような悩みに答えていきます。
- 電動機・電熱器・電気機器周辺の図記号
この記事を読むことで、第二種電気工事士の学科試験で学習する「電動機・電熱器・電気機器」周辺の種類と図記号について理解することができます。
電動機・電熱器の種類と図記号
本記事では細かい配線図や仕組みの解説は省略し、第二種電気工事士に関連する電動機・電熱器・電気機器の図記号を網羅的に紹介します。
内容を深堀りしていくと膨大な文章量になるので、まずは「こんなものがあるんだ」という感じで図記号や写真を覚えていきましょう。
電動機(モーター)
電気を動力エネルギーに変換する機器。空調機器や製造機器など様々な分野で使用されます。
進相コンデンサ
力率を改善する為の機器です。力率=「電源から流れる電力がどれだけ使われているか」を表す値です。
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カバー付きナイフスイッチ
レバー操作で回路を開閉するための機器。感電事故を防止する為にカバーが付けられています。中にはヒューズが入っていて、過電流発生時に電路を断つことができます。
電流計付箱開閉器
動力機器の手元開閉器等に使われます。箱の中にはナイフスイッチとヒューズが入っています。
配線用遮断器(電動機保護機能付き)
電動機用のブレーカーで「モーターブレーカー」とも言われます。
始動時に大きな電流が流れるモーター、その始動電流で動作(遮断)しないように設計されています。
漏電遮断器(過負荷保護付き)
漏電(地絡)が発生した時に電路を遮断する安全装置。過負荷保護付きは漏電と過電流両方に対応しています。
電熱器
電熱器は電気を発熱エネルギーに変換する機器。上記の電気温水器をはじめ電気コンロや電気アイロンなど生活に密接している物が多いのが特徴です。
タイムスイッチ
設定した時間に電気機器を動作させることができます。動力設備以外にも様々な用途があります。具体的には下記の用途。
- 店舗の看板
- 学校のチャイム
- ビル・店舗のセキュリティ機器
- 空調の制御
- 換気扇の運転…etc
電磁開閉器
モーターの運転停止や制御などは手動では危険な場合や遠隔操作をする場合があります。
その場合、電磁開閉器と押しボタンスイッチなどと組み合わせ動作させることができます。
電磁開閉器用押しボタン
上記で解説した「電磁開閉器」と組み合わせ動力機器をON/OFFすることが出来る。
フロートスイッチ
液面に浮かべたフロート(浮き)が浮力によって上下変動することでON/OFFする事ができるスイッチの一種。フロートスイッチには様々な用途があり下記の通りです。
- 空調設備
- 洗浄機
- 医療機器
- 加湿器…etc
上記以外にも、貯水槽、汚水槽などのポンプを制御するために使用します。電気工事では古くなったフロートスイッチの交換作業などがあります。
フロートレススイッチ電極棒
主に汚水処理施設や洗浄施設などで水の流れを制御するためのに貯水槽の中にいれて使用します。電極棒がセンサーとなって電磁開閉器を動作させる器具。水位が上がるにつれて長い電極棒から水面にふれポンプの運転や停止を切り替えます。
圧力スイッチ
圧力によってスイッチの接点が動作します。圧力スイッチには様々な種類や用途があります。(画像は冷暖房や空調機器用)
電気機器の種類と図記号
ここでは電気機器の種類と図記号について解説。今まで同様に、写真・図記号・名称をセットで覚えていきましょう。
ルームエアコン(室内機)
一般家庭でよくみるルームエアコン。下記の室外機とセットになっています。「I」はIndoor(インドア)の頭文字
ルームエアコン(室外機)
一般家庭でよくみるルームエアコン。上記の室内機とセットになっています。「O」はOutdoor(アウトドア)の頭文字
換気扇
一般家庭でよく見る換気扇。壁付と天井付けで記号が異なります。
ブザー・チャイム
押ボタンスイッチで押すと接点が閉じて離すと開きブザーやチャイムを鳴らすことができます。画像はチャイム、一般家庭でよく見るタイプ。
ベル
押ボタンスイッチと組み合わせて操作することで、警報音を鳴らすことができます。
ベル用トランス
ベルやチャイムを鳴らすためには変圧する必要があり、そのための変圧器。
さいごに
第二種電気工事士は器具・図記号・工具・材料などは点取りの暗記科目です。
詳しい使用方法や仕組みは置いておいてまず暗記することが大事です。
繰り返し練習でどんどん記憶に定着させていきましょう。