今回はこのような悩みに答えていきます。
- 配線図の基本
- 配線図の読み取り方
- 配線図の重要性
本記事では配線図の基礎知識について解説しています。
「資格勉強始めたけど中々理解できない」
「そもそも配線図が何か分からない」
こういった悩みを持っていませんか?配線図は資格勉強や電気工事の現場で、とても重要な図面です。この記事では配線図の基本から読み方を解説。さらに一歩踏み込んだ実践現場向けの情報もお届けします。
第二種電気工事士の受験者さんはもちろん、電気工事の新人さんにも役立つ内容になっています。
配線図の基本
「配線図」というのは照明やコンセント等、器具の配置とそこへつながる配線を記した施工図の事を言います。
配線図には大きく分けて、以下のことについて書き記されています。
- 器具(負荷)の図記号
- 盤の図記号
- 配線する場所
- 電線の種類
- 保護管の種類
これらの情報を元にして電気工事士は配線作業を進めていくことになります。
配線図の例
配線図の例を紹介します。画像は令和2年度の学科試験で出題された配線図です。
平面図(建物全体を上から見た図面)を元に、施工する照明・スイッチ・コンセントの記号が載っています。そしてそれに繋がっている線が配線の記号になります。
配線図の読み取り方
配線図には読み解くためのルールがあり、具体的に下記の図記号を紹介します。
- 配線表記
- 電線表記
- 器具(負荷)表記
配線表記
電線をどのような方法で配線するのかが表記されます。電線は天井や床、地中など様々なルート使って配線することになります。
電線表記
配線する電線の種類が表記されます。扱う器具によって電線の種類や本数が指定されます。
器具(負荷)表記
照明・コンセント・スイッチなど最終的に設備として機能させるモノが表記されます。
現場により膨大な種類の器具がありますが、配線図にはほとんどの場合「凡例」が
記載されてあるので確認しながら作業を進めていくことになります。
なれないうちは先輩に聞いたり、直接現場担当者に聞くなどして理解していきましょう。
配線図の重要性
配線図が重要であるポイントを解説していきます。第二種電気工事士で学習する配線図の理解は全体のほんの一部。基本の知識を理解した上、現場での応用が大切になってきます。
作業の生命線
電気工事は適切な場所へ適切な方法で配線することが重要です。数百本あるうちの一本でも間違えればやり直し。「一本ぐらい間違っててもいいや」といった考えは通用しません。
「コンセントの配線太さ間違った」
「照明一本配線するのを忘れた」
上記のミスは割とよくあることですが、もちろんそのままではアウト。その為にはしっかりと配線図の読み方を理解し、適切な施工しなければいけません。
又、間違った配線のまま結線をして器具破損などの可能性もあります。実際に「100V専用の器具に200vの電圧をかけ故障」した事例もあります。
電気工事と配線図の関係は、作業の生命線ともいえる重要な関係なのです。
色んな種類がある
配線図は照明・コンセント・スイッチなどいわゆる電気工事でイメージする機器以外にも
様々な種類があります。
- 電灯
- 照明制御
- コンセント
- 誘導灯
- 非常照明
- 動力設備
- 自動火災報知設備
- 放送設備
- セキュリティ設備
- 幹線系統
上記の種類は大型ビルの新築現場等で扱われる配線図の種類。(厳密にはまだまだ種類はあります)
ただ、現場の規模によって種類は変わるので、小さな現場や単発のテナント工事等になると
もっと種類は少ない場合があります。
現場によって仕様が違う
配線図は基本的な読み方は同じですが、現場によって仕様が異なります。これは配線図に限らず全ての作業に関わることなのですが
前の現場でやったことが次の現場で全て通用するわけではないということ。
作業の失敗例を挙げると「今までの現場の階段灯は100V仕様だったから今回の現場も100Vだろうな」といった考えで配線図を確認せずに配線してしまい、結局やり直しになった。とかです
配線図に表記されている事に疑問を感じた場合は、現場担当者に確認をすることで思い込みによるミスを防ぐことができます。
まとめ
- 配線図は器具へ配線をするための施工図
- 色んな図記号で書き記されている
- 作業の生命線と言えるほど重要なモノ