今回はこのような悩みに答えていきます。
- 引込口についての知識
- 引込口に使われる機器・図記号
第二種電気工事士の資格を独学で勉強し取得。
本記事では資格学習と現場で得た経験を元にわかりやすく解説していきます。
この記事を読むことで、第二種電気工事士の学科試験で学習する「引込口」について理解することができます。
効率よく学んでいただくために、イラストや図解を交え要点をまとめた形で記事を執筆していきます。
引込口配線とは?
一般住宅の場合の引込口配線を下記にてカンタンに図解しました。
受電点→電力量計→分電盤までの配線を「引込口配線」と言います。
より理解を深めるには、実際に住宅の引込口を見てみることをおすすめします。
引込口の周辺機器
- 電力量計
- 分電盤
- 漏電遮断器
- 配線用遮断器(単相3線式)
- 配線用遮断器(単相2線式)
上記を写真・図記号と合わせて解説していきます。
電力量計
電力使用量を測定する機器。各家庭には必ず設置されていて電力量計を元に電気料金が決まります。
一般住宅の場合は屋外に設置され屋内の分電盤へ配線されていますが、テナントビルの場合EPS(電気用の部屋)の分電盤の中に設置されています。
従来は円盤がついた機械式でしたが近年ではデジタル式の多機能な機器が主流で、電力量計の交換工事が多く行われています。
分電盤
分電盤は配線用遮断器や漏電遮断器(後に説明)が集合した機器。「幹線」という電気の元となるケーブルを、照明やコンセントなどの「負荷」に分岐させるための役割があります。
画像は一般住宅に設置される通称:各戸盤(かっこばん)と呼ばれる分電盤。大きな建物のなると背丈よりも大きな分電盤もあり、状況によって大小様々あります。
ちなみに「盤」には様々な種類があります
- 分電盤(電気系)
- 動力盤(空調・設備系)
- 軽装盤(制御系)
- RS盤(防災系)
- 監視盤(セキュリティ系)
- 幹線切替盤(年次点検用)
- 端子盤(TV・放送系)
第二種電気工事士では分電盤・動力盤を覚えておきましょう。
漏電遮断器
漏電遮断器は電気回路を手動で開閉をする機能と、漏電(電気が漏れてしまう)の電流を検知して自動的に回路を切る機能があります。
漏電=地絡(ちらく)で地絡電流を検知するための「零相変流器(れいそうへんりゅうき)」が内蔵されています。
殆どの製品の場合、過負荷保護付きの機能もついたBE(図記号右の)で過電流と漏電を検知するタイプです。
配線用遮断器(単相3線式)
配線用遮断器(ブレーカ)は電気回路を手動で開閉する機能と、過電流が流れた時に自動で電路を遮断する機能が付いています。
主に短絡事故電流が流れた時に動作するのがこのブレーカ。上記画像は単相3線式タイプで端子は3つずつあります。
配線用遮断器(単相2線式)
配線用遮断器(ブレーカ)の単相2線式タイプ。一般住宅ではこのブレーカがメインで取り付けられていると思います。
単相2線式なので端子は2つになります。「L」と「N」の表記がありますが電気が流れる方が「L」電気が流れないほうが「N」と覚えておきましょう。
内部的な話を少しすると、単相2線式のブレーカの場合は電路を遮断する「過電流検知素子」という機能が電気の流れる「L」にだけ繋がっています。(Nには連動するので省略できる)
漏電遮断器にも配線用遮断器はカンタンに言えば手動で電源の元を落とせるし、万一事故の時にも被害が拡大しないための安全装置という機器です。
まとめ
- 電力量計
- 分電盤
- 漏電遮断器
- 配線用遮断器(単相3線式)
- 配線用遮断器(単相2線式)
一般住宅の引込口は住宅街や街中を歩いていると必ず見れるのでいつも歩いている道を少し見上げるだけで、とても勉強になります。
電気は生活に密接しているモノなので少し視点を変えるだけで全てが学びになりますよ。