今回はこのような悩みに答えていきます。
- 配線の図記号の紹介
- 具体的な施工場所の解説
- よく出る過去問の紹介
本記事では、試験問題で出題される確率の高い「配線の図記号」を解説。5種類ある配線の表記の仕方を覚えましょう。学科試験はもちろん、実践現場でも役立つ内容になっています。
配線の図記号
配線図を見るときには、ケーブルを建物のどの場所に配線するのかを知る必要があります。平面で書かれた図面には配線の位置関係がわからないので、線の種類で施工場所を表記します。
- 天井隠ぺい配線
- 床隠ぺい配線
- 露出配線
- 地中埋設配線・天井ふところ配線
- 床面露出配線・二重床内配線
上記を解説していきます。
天井隠ぺい配線
天井隠ぺい配線は「天井の中に配線をする」という意味。
天井隠ぺい配線は「隠ぺい=普段は見えない場所」に配線します。点検口を開けない限り人目に付かず、実のところ天井内は配線でグチャグチャ状態…ということも割とあります。
配線方法としては様々あり代表的な例としては下記の通り
- 転がし配線
- ステップルでの支持配線
- ケーブルラック配線
- PF管等の保護管での配線
- 吊りボルトでの支持配線
ケーブルの量や重さ、種類など様々な条件で配線方法が変わります。
床隠ぺい配線
床隠ぺい配線は「床下に配線する」という意味。基本的に転がし配線やステップルを使って配線しますが、弱電線など細く傷つきやすいケーブルに関しては保護管を使用する場合もあります。
床下の配線は足元に近いコンセントの配線によく使用されます。
露出配線
露出配線は目に見える部分の配線。そのため見た目に一番気を使う配線方法になります。
主な施工方法は下記の通り
- 金属配管
- PF管配管
- モール配管
- レースウェイ
- ケーブルラック配線
どれも見た目を意識するためキレイに仕上げる技術が必要になってきます。
地中埋設配線・天井ふところ配線
地中埋設配線・天井ふところ配線の2種類の方法があります。
地中埋設配線
屋外灯やサイネージなど屋外の設備を始め、ハンドホールを使い電話線・高圧幹線敷設など様々なシーンで地中埋設配線が使われます。
多くの場合、エフレックス(FEP)という地中埋設用の保護管を使用しての配線になります。
天井ふところ配線
天井ふところ配線は先述した「天井隠ぺい配線」と同じ意味。よほどのことではない限りは天井隠ぺい配線の記号が使われるので気にしなくてOKです。
床面露出配線・二重床内配線
床面露出配線・二重床内配線の記号は二種類の使い方をします。
床面露出配線
床面に露出させて配線をする記号。床下が無い建物の場合は配線ルートがなく、床用のモール配管を使い配線します。
でも最近はこういう床面露出配線はあまりなく、古い建物の改修工事で見かけることが多いです。
二重床内配線
「二重床」はあまり馴染みのない言葉かもしれません。簡単にいうと「床の上にもう一段床を作る」イメージです。
二重床は床を支える支柱が防振ゴムで出来ているため静音性に優れています。また床と床の間を配線スペースにすることで、施工の効率を上げることができます。
よく出る過去問【第二種電気工事士】
第二種電気工事士学科試験で過去に出題された配線の図記号に関する問題です。
上記画像のように、配線図と問題がセットになっています。難易度は優しいので、こういった問題で点を稼いでいくのがセオリー。
年度ごとに言い回しの違いはあるものの、記号と名称が頭の中で一致していれば問題ありません。
まとめ
- 天井隠ぺい配線
- 床隠ぺい配線
- 露出配線
- 地中埋設配線・天井ふところ配線
- 床面露出配線・二重床内配線