こういった疑問に答えます。
第二種電気工事士に必要な勉強時間
本記事では第二種電気工事士の勉強時間について解説します。
「資格勉強に必要な勉強時間が知りたい」
「どれくらいの期間勉強すればいいのか・・」
こういった事で悩んでいませんか?
結論、勉強時間の目安は学科3ヶ月で約90〜135時間、技能2ヶ月で60時間です。多く見積もって約200時間程度の勉強量になります。1日平均すると1〜1.5時間を勉強に充てることが1つの指標。
とはいえ多くの人が勘違いしてしまうのは、時間で勉強を区切ることでやった気になっている点。これでは意味がありません。なぜなら、勉強は時間ではなく中身が重要だからです。
それよりも「時間に関係なく、質を重視した学習」みたいに費やした時間量に左右されない考え方が大切です。
この記事を読むことで第二種電気工事士の学科試験・技能試験の学習時間の目安と効果的な勉強方法、さらには勉強時間を作るためのコツを伝授します。
第二種電気工事士の勉強時間
- 学科3ヶ月間→約90〜135時間
- 技能2ヶ月間→約60時間
これを見て「うわ、結構多いな・・」と感じた方多いかもしれません。でも数字だけではなく細かく内容を紐解いていくと、これくらいの勉強量は必要だと感じるはずです。
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みんな気づかないけど、資格取得に取り組もうしただけで凄い。だって多くの人は社会に出たら勉強しないし、読書もしない。つまり学びの習慣が無いんです。そんな中、挑戦した時点で1歩も2歩も飛び抜けてる。
そこには合否は関係ありません、チャレンジしたあなたは素晴らしい☺️— でんちゃん@電気工事✕情報発信 (@denchan_ew) January 28, 2022
多くの人は勉強も読書もしない中、あなたは資格にチャレンジする時点で他の人より飛び抜けています。気持ちに火がついた状態で、ぜひ最後まで駆け抜けてほしいと願います。
▼本記事の内容は”音声”でも学習できます。
<stand.fm> 【知っておくべき】第二種電気工事士の勉強時間「200」時間の理由
学科試験の勉強時間
学科試験の勉強期間の目安は「約3ヶ月」で、1日平均1〜1.5時間の勉強時間(約90時間〜135時間)が目安です。
- 1ヶ月目:基礎理論(約1時間)
- 2ヶ月目:基礎理論+過去問(約1.5時間)
- 3ヶ月目:過去問(約1.5時間)
1ヶ月目:基礎理論
一日平均約1時間(計30時間)
資格勉強のスタート地点は「基礎理論の学習」です。なぜなら基礎を学ばないと、今後の学習で腑に落ちない場面が多く出てくるから。
「第二種電気工事士は丸暗記すれば合格できる」と言われがちですが、それでは身になる資格取得に繋がりません。始めは学科試験用のテキストを使い学習していくこと。
「何から手を付けていいか分からない」という方が多いとは思いますが、図記号・材料・工具などの見て覚える科目を優先していきましょう。
学科試験には科目別の出題数がある程度決まっていて、約10問以上は写真から判別する問題になります。見て覚える系は難易度が低く出題数が多い「点取り科目」なので勉強の入り口として最適です。
2ヶ月目:基礎理論+過去問練習
一日平均約1.5時間(計45時間)
2ヶ月目からは「基礎理論+過去問練習」に取り組みましょう。具体的には、下記4つのステップです
①過去問題を一回分やる
時間制限は気にせずにゆっくりでOK、全ての問題に対して「分かる」「分からない」を知ることが目的
②自己採点
始めは点数が低いのは当たり前、あくまで今の時点での理解度を知ることが目的
③間違えた所をテキストで勉強
全てを完璧に理解する必要はなく”できる範囲”でいい。繰り返し練習で徐々に精度を高めていくつもりで
④同じ過去問に再挑戦
前回よりも点数が上がっていればOK、間違っている所があっても別の年の過去問へ挑戦
この期間で気をつけるべきは「モチベーションの維持」。過去問に手を付けると点数の低さでやる気が落ちてしまうことがよくあります。
更にわからない問題に固執するあまり、前に進めなくなってモチベーションが下がってしまうパターンが多い(過去の私がそうでした)。
難しすぎてわからない所は飛ばしてイイので「分からなかった問題が自力で紐解いて理解できた」←この感覚を掴んでいくことが大切です。
3ヶ月目:過去問練習
一日平均約1.5時間(計45時間)
この期間は「過去問の集中練習」です。2ヶ月目で習慣づいた過去問+テキストを使った勉強方法をさらに高速で回していくこと。
ポイントとしては下記の通り
- 時間配分を考える
- 自己採点表で点数管理
- 捨てる科目を決める
時間配分を考える
より本番を意識した練習で、制限時間50分の時間配分を決めていくことが大切。
ただ1ページ目から順番に解いていく方法はオススメできません。何故なら、つまずいた問題で無駄な時間を消費してしまうから。
まずは図記号などの難易度の低い科目や、自信のある科目から優先して進めていきましょう。苦手な問題は後回しにして、余った時間で解いていく方法が王道です。
自己採点表で点数管理
特に重要なポイント。自己採点表で管理する理由は下記の2つ
- 得意不得意な年の把握
- 点数推移の見える化
過去問は過去10年分くらいまで遡って勉強していきます。やみくもにランダムで過去問を回してもあまり効果は期待できません。
得意な年は平均80点前後でストップし、それ以下の苦手な年の問題に取り組み、全体の平均点を上げる目標を立てましょう。
問題の取捨選択
学科試験の合格ラインは60点です。つまり全50問のうち、30問正解(1問2点)ということ。
その中でどうしても理解できない問題は「捨てる」ことも選択肢の1つとして考えておきましょう。
特に多くの人が苦手とする計算問題は、捨てたとしても他の科目で充分にカバーできる範囲です。
「少し深堀りすれば理解できる問題」を洗い出して平均点を上げていくことが大切です。
技能試験の勉強時間
技能試験の勉強時間は「1日平均1時間」、学科試験から技能試験までの間は約2ヶ月ありトータルで約60時間。下記は具体的な内訳です。
- 0〜2週間:複線図
- 2週間〜1ヶ月:候補問題練習+欠陥例
- 2ヶ月目:候補問題練習
0〜2週間:複線図
一日平均約1時間(計14時間)
技能試験学習は複線図の書き方からスタートしましょう。何故なら、複線図は作業における地図のようなモノだから。
目隠しでマラソンをしてもゴールにたどり着けないのと同じで、複線図を理解しないと作品は作れません。
具体的には毎年出題される候補問題13問を理解して、複線図を書けるようになりましょう。複線図は下記のポイントを意識する事が大切です。
- 水平直角の線を引く
- 電線の色を表記(色分けでも可)
- 圧着や電線サイズを表記
上記の様に、自分が見て理解しやすい書き方をすること。
本番では緊張で普段のチカラが充分出せません。小さな事でミスをしたりテンパったりしてしまう可能性があるので、その際の道標(複線図)をしっかり作り込むことが大切です。
2週間〜1ヶ月:欠陥例+候補問題練習
一日平均約1時間(計14時間)
この時期が一番大切です。というのも欠陥例の把握は合否に直接繋がる要素だから。技能試験の合格基準はシンプルで「欠陥無く制限時間に完成させる」ことです。
逆に考えれば欠陥を出さないことが絶対条件で、徹底的に覚える必要があります。
欠陥例の把握は種類が多く、覚えるのは大変です。ただ欠陥と欠陥にならない部分、つまり「どこまでゆるくてOK」な線引きを知ることが合格へのコツです。
よく欠陥が気になり過ぎてタイムがいっこうに縮まらない人がいます。そういった人は、上記の「どこまでゆるくてOK」を理解すると一気に上達することがあります。
欠陥を意識する時期でこの後の伸び方が変わってくる、と言っても過言ではありません。
候補問題(1周目)
欠陥例の把握と同時に実際に作業を始めていきましょう。候補問題は全13問あり、1問づつじっくりと取り組んで下さい。
- 工具の使い方に慣れる
- 制限時間は気にしない
- 作業全体の雰囲気を掴む
上記の通り、1周目では完璧を目指す必要はありません。グダグタでも気にしなくてOK、誰もが通る道です。
2ヶ月:候補問題練習
一日平均約1時間(計30時間)
残り一ヶ月は候補問題の集中練習です、この期間での目標は、候補問題を2周(26問)完成させること。
- 制限時間内の割振りを考える
- 時短テクニックを使う
- 自分を追い込み過ぎない
上記を少し掘り下げます。
制限時間内の割振りを考える
候補問題の作業に慣れてくると「よりタイムを短くしたい」というタイムレースのような状態になる人が非常に多い。
ですが合否の判定に速さは関係ありません。制限時間40分を目一杯使って、確実に欠陥のない作業を心がけることが最重要です。
時短を意識する
タイムレースの一方、中々制限時間内に終わらせることの出来ない人もいます。その場合は、タイムを縮めていく施策が必要で、具体的には下記3つのポイントを意識しましょう。
- 作業手順の見直し
- 単位練習の強化
- 時短テクニックを使う
一つ一つに大きな効果は無いものの、小さな時短の積み重ねでタイムは縮まっていきます。
自分を追い込みすぎない
試験が近くなると、不安が大きくなり根詰めて作業をしてしまう人がいます。でもそれは逆効果。学科試験から数えると長い勉強期間ですから、モチベーションが上がらない日もあって当然です。
「今日はテキスト流し読みするだけ」「今日は10分間の単位練習だけ」など息抜きする日を作り、自分の気持ちとバランス良く付き合っていく事が大切です。
勉強時間を作るコツ
勉強を始めるためには、時間を確保する必要があります。下記Instagramの投稿をご覧ください。
この投稿をInstagramで見る
上記Instagramをまとめると、時間を作るためには生活習慣の見直しが必要です。
- 無駄な飲み会は行かない
- 意味のないスマホの時間を減らす
- やるべきでない残業はしない
これ以外にも、削れる時間を洗い出し1〜1.5時間の時間を捻出しましょう。間違っても睡眠時間を削ってしまわないように。体調不良や仕事に支障が出て、途中で挫折してしまう可能性が高くなります。
計画的に勉強を始めることで合格へ大きく近づきます。勉強時間を作り出し、余裕のある状態を保つことが継続の秘訣です。
まとめ
- トータル勉強時間は約200時間
- 学科は90〜135時間が目安
- 技能は60時間が目安
- 資格勉強の前に時間捻出をする
- 生活習慣を見直す
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